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世界保健機関WHO、世界精神医学会WPA、世界精神保健連盟WFMH

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世界保健機関WHO

精神疾患を有する者の保護及びメンタルヘルスケアの改善のための諸原則

WHOは1991年4月に「精神疾患を有する者の保護及びメンタルヘルスケアの改善のための諸原則」を採択しています。

以下の25原則からなります。

あたりまえの内容なので、あまり覚えることはありません。

余裕があれば、下のファイルから詳細を見ておきましょう。

原則1 基本的自由と権利
原則2 未成年者の保護
原則3 地域社会における生活
原則4 精神疾患を有することの判定
原則5 医学的診察
原則6 秘密の保持
原則7 地域社会と文化の役割
原則8 ケアの基準
原則9 治療
原則10 薬物投与
原則11 治療への同意
原則12 権利の告知
原則13 精神保健施設における権利と条件
原則14 精神保健施設のための資源
原則15 入院の原則
原則16 非自発的入院
原則17 審査機関
原則18 手続き的保障
原則19 情報へのアクセス
原則20 刑事犯罪者
原則21 不服
原則22 監督と救済
原則23 実施
原則24 精神保健施設に関する諸原則の範囲
原則25 既得権の留保

メンタルヘルスアクションプラン 2013-2020

WHOのメンタルヘルスアクションプランには「メンタルヘルスなしに健康なし」という世界的に受け入れられた原則があります。

さらに2021年には「メンタルヘルスアクションプラン2013 – 2020」が更新され、2030年まで延長した計画が発表されました。

世界精神医学会WPA

世界精神医学会WPA(World Psychiatric Association)は、精神医学に関する情報を集め広く伝達するための組織で1950年にパリで発足しました。

本部はロンドンにあり4年に1回大会を開催しています。

第12回大会は平成14年に横浜で開催されましたね。

世界精神保健連盟WFMH

世界精神保健連盟WFMH(World Federation for Mental Health)は、WHOが定める世界精神保健デーの中心機関で、啓発運動や偏見の除去を行っています。

1992年に世界精神保健連盟は、メンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め偏見をなくし正しい知識を普及することを目的として、10月10日を「世界メンタルヘルスデー」と定めました。

その後、世界保健機関(WHO)も協賛し、正式な国際デー(国際記念日)とされています。

障害調整生命年DALY

障害調整生命年DALY(Disability-Adjusted Life Year)は、病的状態、障害、早死により失われた年数を意味した疾病負荷を総合的に示す指標で、WHOでも採用されています。

病気や障害によって「①寿命がどの程度縮んだか」に加えて、「②健康な生活がどの程度奪われたか」を計算し、その病気や障害を評価するものです。

例えば精神障害は①としては小さなものなので従来は精神疾患が過小評価されていましたが、②としては大きいので、精神障害の疾病負荷は小さくありません。

過去問

第23回 問題20 

WHOによるメンタルヘルスアクションプラン 2013-2020 に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 国際疾病分類(ICD)の改訂を目標とした。
2 アルマ・アタ宣言とも呼ばれている。
3 「メンタルヘルスなしに健康なし」を原則としている。
4 精神疾患を有する者の非自発的な入院をなくすことが目標に定められた。
5 中低所得国における精神保健サービスの拡充を主たる目的としている。

1 国際疾病分類(ICD)の改訂を目標とした。
「メンタルヘルスアクションプラン2013-2020」とICDは関係ありません。

2 アルマ・アタ宣言とも呼ばれている。
アルマ・アタ宣言では「プライマリ・ヘルスケア」が提唱されましたが、「メンタルヘルスアクションプラン2013-2020」とは関係ありません。

3 「メンタルヘルスなしに健康なし」を原則としている。
これが正解です。

4 精神疾患を有する者の非自発的な入院をなくすことが目標に定められた。
間違いです。措置入院などをなくすことを目標にするのは、少しズレています。
「メンタルヘルスなしに健康なし」を原則として、「精神的に満たされた状態」を促進し、精神障害を予防し、ケアを提供し、リカバリーを促し、人権を促進し、そして精神障害を有する人々の死亡率、罹患率、障害を低減することを目標として、掲げられています。

5 中低所得国における精神保健サービスの拡充を主たる目的としている。
間違いです。これは「メンタルヘルス・ギャップ・アクションプログラム」の目的です。

第22回 問題13 

次のうち、WHOが作成したものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 DSM(精神疾患の診断・統計マニュアル)
2 WRAP(元気回復行動プラン)
3 ヘルシーピープル 2010
4 メンタルヘルスアクションプラン 2013-2020
5 THP(トータルヘルスプロモーションプラン)

1 DSM(精神疾患の診断・統計マニュアル)
間違いです。DSMはアメリカ精神医学会が作成しています。

2 WRAP(元気回復行動プラン)
間違いです。WRAPはアメリカのメアリー・エレン・コープランドを中心に考案されたものです。

3 ヘルシーピープル 2010
間違いです。ヘルシーピープル2010は、米国保健福祉省によって設定されたプログラムです。

4 メンタルヘルスアクションプラン 2013-2020
これが正解、WHOが作成しました。

5 THP(トータルヘルスプロモーションプラン)
間違いです。THPは厚生労働省が作成したものです。

第22回 問題37 

次のうち、国連総会で採択された「精神疾患を有する者の保護及びメンタルヘルスケアの改善のための諸原則」(1991年)の記述として、正しいものを2つ選びなさい。
1 精神疾患を有するすべての者は、可能な限り地域社会に住み、及びそこで働く権利を有する。
2 精神疾患を有するという判定は、各精神保健施設内で定めた医学的基準による。
3 すべての患者の治療及びケアは、個別的に立案された治療計画に基づいて行われなければならない。
4 すべての患者は、病状が不安定な場合を除き、自己の居住する地域社会において治療及びケアを受ける権利を有する。
5 インフォームドコンセントとは、患者の理解しうる方法と言語によって、十分にかつ患者に理解できるように説明することである。
(注)「精神疾患を有する者の保護及びメンタルヘルスケアの改善のための諸原則」の日本語訳は厚生科学研究班の仮訳によるものである。

1 精神疾患を有するすべての者は、可能な限り地域社会に住み、及びそこで働く権利を有する。
正しいです。原則3に規定されています。

2 精神疾患を有するという判定は、各精神保健施設内で定めた医学的基準による。
間違いです。原則4の精神疾患を有することの判定において、「精神疾患を有するという判定は、国際的に認められた医学的基準による。」としています。

3 すべての患者の治療及びケアは、個別的に立案された治療計画に基づいて行われなければならない。
正しいです。原則9に規定されています。

4 すべての患者は、病状が不安定な場合を除き、自己の居住する地域社会において治療及びケアを受ける権利を有する。
間違いです。原則7の地域社会と文化の役割において、「すべての患者は、可能な限り自己の居住する地域において治療およびケアを受ける権利を有する。」としています。

5 インフォームドコンセントとは、患者の理解しうる方法と言語によって、十分にかつ患者に理解できるように説明することである。
間違いです。原則11の治療への同意において、「インフォームドコンセントとは、患者の理解しうる方法と言語によって、情報を、十分に、かつ、患者に理解できるように伝達した後、患者の自由意思により、脅迫又は不当な誘導なしに得られた同意をいう。」としています。

コンセントは「同意」という意味ですね。

第19回 問題19

精神保健に関する略称とその日本語表記の組合せとして、正しいものを2つ選びなさい。
1 WPA —– 世界精神医学会
2 NSF —– 精神保健世界行動計画
3 DALY —– 障害調整生命年
4 WFMH —– 世界家庭医機構
5 QOL —– 精神健康調査票

1 WPA —– 世界精神医学会
正しいです。WPA(World Psychiatric Association)は「世界精神医学会」です。

2 NSF —– 精神保健世界行動計画
間違いです。NSF(National Service Framework)は、「ナショナル・サービス・フレームワーク」です。
イギリスでは1999年に精神保健施策10か年計画ともいうべき「精神保健に関するナショナル・サービス・フレームワーク」が発表されました。 

3 DALY —– 障害調整生命年
正しいです。DALY(Disability-Adjusted Life Year)は「障害調整生命年」です。

4 WFMH —– 世界家庭医機構
間違いです。WFMH(World Federation for Mental Health)は「世界精神保健連盟」です。

5 QOL —– 精神健康調査票
間違いです。QOL(Quality Of Life)は「クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)」です。

第23回 問題11 

次の記述のうち、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針 2014」に示されている内容として、正しいものを2つ選びなさい。
1 うつ病に伴う不眠症状では、睡眠による休養感の欠如が最も特徴的である。
2 成人してから加齢するにつれて夜間の睡眠時間が増加する。
3 蓄積された睡眠不足に伴う作業能率は「寝だめ」で十分回復する。
4 睡眠薬代わりの寝酒は睡眠を悪くする。
5 眠くなくても、寝床に入る習慣をつける。

1 うつ病に伴う不眠症状では、睡眠による休養感の欠如が最も特徴的である。
正しいです。
不眠症状1位:睡眠による休養感の欠如
不眠症状2位:入眠困難、中途覚醒、早期覚醒など

2 成人してから加齢するにつれて夜間の睡眠時間が増加する。
間違いです。加齢により睡眠時間は減少していきます。高齢者は早起きですね。
加齢の影響により深い睡眠であるノンレム睡眠より浅い睡眠のレム睡眠が増加するためです。

3 蓄積された睡眠不足に伴う作業能率は「寝だめ」で十分回復する。
間違いです。寝だめは効果がありません。

4 睡眠薬代わりの寝酒は睡眠を悪くする。
正しいです。寝酒をすると浅い睡眠であるレム睡眠が多くなります。

5 眠くなくても、寝床に入る習慣をつける。
間違いです。「健康づくりのための睡眠指針2014」によると、「意図的に早く寝床に就くと、かえって寝つきが悪くなる」とされています。

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