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【気分障害】双極性障害(躁うつ病)&うつ病

うつ病 【新カリ】精神医学と精神医療
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気分障害とは

気分障害には大きく分けて、双極性障害(躁うつ病)とうつ病の2種類あります。

双極性障害(躁うつ病)

双極性障害の症状は、気分の落ち込み(うつ病)と気分の高揚(躁病)があります。躁病では気分の高揚やイライラ、自尊心の肥大により誇大妄想に発展することもあります。話が止まらなくなったり、考えが次々と浮かんで会話としてのまとまりのない観念奔逸という状態もあります。

うつ病

うつ病の症状には3種類の微小妄想(自分を実際より低く評価し劣っていると思い込む妄想)があり、健康に不安感を抱く心気妄想、自分が行ったことを罪だと考える罪業妄想、お金に不安を抱く貧困妄想、の3種類があります。

このような3種類の妄想は、原因が部分的にでも特定できるので二次妄想と呼ばれます。一方で一次妄想はその原因が特定できない統合失調症に見られるような妄想(妄想知覚、妄想着想、妄想気分)です。

一次妄想:統合失調症に見られる「妄想気分」「妄想着想」「妄想知覚」のような原因が特定できない妄想
二次妄想:うつ病に見られる「心気妄想」「貧困妄想」「罪業妄想」のような原因が特定できる妄想
二次妄想症状
心気妄想自分はとんでもない業病にかかり、もう助からないと悲嘆する
貧困妄想経済的には全く心配ないのに財産を差し押さえられ明日から路頭に迷うと信じ込む
罪業妄想自分は極悪人であると、自分を責める

厚生労働省のページには、うつ病は以下のように書かれています。

うつ病は、気分障害の一つです。一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいといった身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている場合、うつ病の可能性があります。気分障害には、うつ病の他に、うつ病との鑑別が必要な双極性障害(躁うつ病)などがあります。うつ病ではうつ状態だけがみられますが、双極性障害はうつ状態と躁状態(軽躁状態)を繰り返す病気です。うつ病と双極性障害とでは治療法が大きく異なりますので専門家による判断が必要です。

カリスマくん
カリスマくん

妄想と言えば統合失調症だけど、うつ病にも妄想があるんだね。躁うつ病とうつ病は全く違うよ。躁うつ病のほうが自殺の危険性も高いし。

過去問

第24回 問題5

次のうち、双極性障害の躁(そう)状態に特徴的な症状として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 体感幻覚
2 作為体験
3 日内変動
4 誇大妄想
5 思考途絶

1 体感幻覚
これは統合失調症に特徴的な症状です。

2 作為体験
これは統合失調症に特徴的な症状です。

3 日内変動
これはうつ状態に特徴的な症状です。

4 誇大妄想
これが正解、双極性障害に特徴的な症状です。

5 思考途絶
これは統合失調症に特徴的な症状です。

第25回 問題4

うつ病で入院中の思者が、「私はがんにかかっていて死ぬのを待っているだけだ」と訴えている。身体的な検査をしたところ、特に異常はなく 、がんの所見は認められなかった。
次のうち、患者にみられる症状として、正しいものを1つ選びなさい。
1 妄想気分
2 心気妄想
3 注察妄想
4 罪業妄想
5 関係妄想

選択肢2が正解です。うつ病患者の三大妄想の1つです。

第21回 問題5

次の記述のうち、うつ病患者の訴えとして、適切なものを1つ選びなさい。
1 ただならぬ災害が起ころうとしていることが分かる。
2 街で人と擦れ違った瞬間に、「私は神だ」と確信した。
3 自分は、誰か他人の意思によって操られている。
4 自分の体と他人の体の区別が曖昧になった。
5 自分は過去に重大な罪を犯したので、罰を受けている。

1 ただならぬ災害が起ころうとしていることが分かる。
誤りです。これは統合失調症の「妄想気分」です。

2 街で人と擦れ違った瞬間に、「私は神だ」と確信した。
誤りです。これは統合失調症の「妄想知覚」です。

3 自分は、誰か他人の意思によって操られている。
誤りです。これは統合失調症に特徴的な「思考吹入」「思考奪取」「思考伝搬」などの「させられ体験」です。

4 自分の体と他人の体の区別が曖昧になった。
誤りです。これは統合失調症に特徴的な自我障害です。

5 自分は過去に重大な罪を犯したので、罰を受けている。
これが正解、うつ病の三大妄想の1つ「罪業妄想」です。

第17回 問題2

うつ病に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
1 妄想を生じることがある。
2 興味や喜びの喪失がみられる。
3 確定診断には、脳波検査が必要である。
4 精神療法では、精神分析が最も有効である。
5 治療薬として、ベンゾジアゼピン系薬剤が第一選択である。

1 妄想を生じることがある。
正しいです。うつ病の三大妄想(心気妄想、罪業妄想、貧困妄想)があります。

2 興味や喜びの喪失がみられる。
正しいです。

3 確定診断には、脳波検査が必要である。
誤りです。うつ病の診断基準にはDSMやICDが用いられます。

4 精神療法では、精神分析が最も有効である。
誤りです。うつ病の治療には認知行動療法や森田療法などが用いられます。

5 治療薬として、ベンゾジアゼピン系薬剤が第一選択である。
誤りです。治療薬としては抗うつ剤が第一選択であり、ベンゾジアゼピン系薬剤は抗不安薬です。

第23回 問題4

次のうち、うつ病でみられることがある症状として、適切なものを2つ選びなさい。
1 過眠
2 せん妄
3 誇大妄想
4 食欲亢進
5 知能低下

選択肢1と4が正解です。

第24回 問題4

次の記述のうち、特に誘因なく発症したうつ病の患者への、急性期における家族からの声かけとして、適切なものを1つ選びなさい。
1 「早く治ってくれないと困る」
2 「仕事は辞めた方がよい」
3 「あなたはうつ病ではないと思う」
4 「旅行をして気分転換しましょう」
5 「大切なことを決めるのは後にしましょう」

選択肢5が正解です。

第26回 問題1

双極性障害の躁病エピソードに関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
1  考えが次々と浮かんでくる。
2  性欲が低下する。
3  治療薬は、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)を使用する。
4  「自分は何でもできる」と気が大きくなる。
5  活動性が亢進するので、疲労を感じやすい。

1  考えが次々と浮かんでくる。
正しいです。双極性障害といえば観念奔逸です。

2  性欲が低下する。
誤りです。躁病では性欲が亢進します。

3  治療薬は、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)を使用する。
誤りです。SSRIはうつ病の治療に用いられます。

4  「自分は何でもできる」と気が大きくなる。
正しいです。

5  活動性が亢進するので、疲労を感じやすい。
誤りです。疲労を感じることは少ないです。

第27回 問題4

次の記述のうち、 うつ病を有する人に特徴的な妄想による発言として、適切なものを1つ選びなさい。
1 「誰かに盗聴されている」
2 「家族が預金通帳を盗んだ」
3 「過去に罪を犯してしまった。今その罰を受けている」
4 「自分は神だから死ぬことはない」
5 「自分は高貴な生まれである」

選択肢3「罪業妄想」はうつ病の三大妄想の1つです。

次の記事

次は、修正型電気けいれん療法m-ECTについて。

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