日本社会福祉士会のホームページには「社会福祉士の倫理綱領」が記載されています。
以下の記事を参照してください。
精神保健福祉士の過去問には、「国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)の倫理綱領」が出題されますが、こちらの内容は「社会福祉士の倫理綱領」にある倫理基準を押さえておけば十分です。
国際ソーシャルワーカー連盟( IFSW )の倫理綱領
「倫理基準」は以下4つの倫理責任が規定されています。
Ⅰ.利用者に対する倫理責任
①利用者との関係
②利用者の利益最優先
③受容
④説明責任
⑤利用者の自己決定の尊重
⑥利用者の意思決定能力への対応
⑦プライバシーの尊重
⑧秘密の保持
⑨記録の開示
⑩情報の共有
⑪性的差別、虐待の禁止
⑫権利侵害の防止
Ⅱ.実践現場における倫理責任
①最良の実践を行う責務
②他の専門職等との連携・協働
③実践現場と綱領の遵守
④業務改善の推進
Ⅲ.社会に対する倫理責任
①ソーシャル・インクルージョン
②社会への働きかけ
③国際社会への働きかけ
Ⅳ.専門職としての倫理責任
①専門職の啓発
②信用失墜行為の禁止
③社会的信用の保持
④専門職の擁護
⑤専門性の向上
⑥教育・訓練・管理における責務
⑦調査・研究
過去問
第21回 問題 22
25年のキャリアを持つA精神保健福祉士は、クライエントの照会を通じて知り合った経験 3 年目の精神保健福祉士から、「3年目になったが、まだ適切な支援ができない」と相談を受けた。
A精神保健福祉士は、以前にも他の中堅の精神保健福祉士から、「経験は増えたが、仕事の達成感を得にくい」と相談を受けていた。
そこで、キャリアに応じた仕事の仕方や目標を整理するためのグループ形式の研修会を開催した。
参加者からは、「経験年数に合わせた支援方法や目標が具体的となった」、「モチベーションが上がった」といった好評が得られた。
A精神保健福祉士が開催した研修会のねらいとして適切なものを、次の国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)の倫理綱領に規定されている倫理基準から2つ選びなさい。
1 業務改善の推進
2 情報の共有
3 専門性の向上
4 専門職の擁護
5 専門職の啓発
正解は選択肢1と3です。
第20回 問題22
次の記述のうち、国際ソーシャルワーカー連盟( IFSW )の倫理綱領の「倫理基準」に関するものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 専門職としての倫理責任として、秘密の保持が示されている。
2 利用者に対する倫理責任として、説明責任が示されている。
3 実践現場における倫理責任として、専門職の擁護が示されている。
4 社会に対する倫理責任として、業務改善の推進が示されている。
5 専門職としての倫理責任として、社会への働きかけが示されている。
1 専門職としての倫理責任として、秘密の保持が示されている。
間違いです。秘密の保持は「利用者に対する倫理責任」です。
2 利用者に対する倫理責任として、説明責任が示されている。
これが正解です。
3 実践現場における倫理責任として、専門職の擁護が示されている。
間違いです。専門職の擁護は「専門職としての倫理責任」です。
4 社会に対する倫理責任として、業務改善の推進が示されている。
間違いです。業務改善の推進は「実践現場に対する倫理責任」です。
5 専門職としての倫理責任として、社会への働きかけが示されている。
間違いです。社会への働きかけは「社会に対する倫理責任」です。
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