社会調査には量的調査と質的調査があります。詳細は社会福祉士ブログで。
インフォームドコンセント
調査や研究を行うに当たって、調査対象者に事前に同意を得る必要があります。
これをインフォームドコンセントといい、同意・承諾することをオプトインといいます。
オプトアウト
調査対象者の既存の個人情報を調査で利用することについて、本人に拒否の機会を保障することをオプトアウトといいます。
SWOT分析
SWOT分析とは、ビジネスやマーケティング戦略の目的・目標を実現する上で、
内部・外部の環境因子を以下の4つの視点で分類整理するための手法です。
弱み (Weaknesses)
機会 (Opportunities)
脅威 (Threats)
それぞれの頭文字が何を表すのか覚えておきましょう。
過去問
第25回 問題55
次の事例を読んで、問題55から問題57までについて答えなさい。
【事例】
人口7万人のQ市は、人口減少や世帯の小規模化が進み、地域のつながりの希薄化が課題となっている。X障害者基幹相談支援センターのE相談支援専門員(精神保健福祉士)(以下「E専門員」という。)はピアサポーターから、地域の事業所は、精神障害者への偏見の修正や生活のしづらさの改善のために、地域にどう関わり、支援に活かしているのか」と聞かれた。E専門員は地域内の取組を伝えなから、残り幾つか課題が頭に浮かび、それを整理する必要があると考えた。そこでE専門員は、翌月開催されたQ市「協議会」の部会で、「各事業所及び事業所がある地区の強みと弱みなどを可視化して、現状や課題を探ってみませんか」と参加者に提案した。その後、8事業所から参加協力を得て学習会を開催し、市内各地区のマトリックス表を作成した。実施後に参加者から、「地区別の各事業所の課題と役割が分かった」「市全域と各地区との関係が分かった」「現状を各地区の実践にどう活かすかが今後の課題だ」と報告があった。
次のうち、マトリックス表の作成時に用いられた方法として、正しいものを1つ選びなさい。
1 PERT法
2 グラウンデッド・セオリー
3 SWOT分析
4 デルファイ法
5 アクションリサーチ
選択肢3が正解です。
次の事例を読んで、問題58から問題60までについて答えなさい。
〔事 例〕
政令指定都市のP市保健所で働くL精神保健福祉相談員(精神保健福祉士)(以下「L相談員」という。)に、P市に住む父親のMさん(80歳)と長女のAさん(50 歳)の事で、民生委員から相談があった。
「ごみが庭にあふれ悪臭もあり、近隣住民が不安に思っている。Mさんは外に向かって怒鳴るし、Aさんの姿を見なくなった。精神的な病気があるかもしれないので保健所に相談に来た。MさんとAさんが心配だ」とのことだった。
次の日、L相談員はMさん宅を訪問した。(問題 58)
玄関から声をかけるとMさんは、「俺の勝手だ。ほっといてくれ」と強い口調で言いドアを閉めた。
Aさんの姿は確認できず、名刺を置いてMさん宅を離れた。
L相談員は、Mさん親子についての情報収集や今後の支援方法を、関係機関と検討する必要があると判断し、地域包括支援センターに連絡した。
その結果、地域ケア会議が開かれることとなり、初回会議にはL相談員の他に地域包括支援センターの保健師、社会福祉協議会の福祉活動専門員、P市高齢福祉課の担当者、民生委員が参加した。(問題59)
L相談員が訪問を続けると、Aさんが玄関先に出てくれるようになった。
2か月が過ぎた頃Aさんから、「何とかしようと思っていました。でも父は怒りやすくなり、話もかみ合わなくて。私も気分が落ちて、朝は布団から出られなくなって。2年前に15年ほど勤めた会社を辞めたんです。それから、どうしようもなく…」と話があった。
詳しく話を聴くと、Mさんには認知症、Aさんには精神疾患の疑いがそれぞれあり、支援を希望していることが分かった。
チームによる支援を続け1年が過ぎた。
少しずつ居住環境は改善されつつある。
また、現在Mさんは通所介護(デイサービス)を利用しており、Aさんは精神科クリニックへ通院を続けている。
Aさんは、「気持ちが落ち着いてきたような気がします。でもこれからですね」とL相談員に話した。
この支援をきっかけに、L相談員はMさん親子のような課題を持つ方への支援の充実や支援体制の構築が必要と考え、「障害者総合支援法」に基づくP市協議会で検討することを提案してきた。(問題 60)
(注) 「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
第23回 問題58
次のうち、この時点のL相談員が行った援助方法として、正しいものを 1 つ選びなさい。
1 アドミニストレーション
2 アサーション・トレーニング
3 アウトリーチ
4 アクションリサーチ
5 アクティング・アウト
選択肢3が正解です。
第23回 問題59
次の記述のうち、この時点の会議におけるL相談員の提案として、適切なものを1つ選びなさい。
1 「積極的な介入をそれぞれ競い合いましょう」
2 「期間を設定して、アセスメントをしましょう」
3 「所属の専門性をいかした独自の支援計画を立て、それぞれ進めましょう」
4 「チームの人数をもっと増やして、支援体制を作りましょう」
5 「訪問は、どんな状況でも同じメンバーでしましょう」
選択肢2が正解です。
第23回 問題60
次の記述のうち、L相談員がP市協議会で最初に提案したコミュニティソーシャルワーク実践の内容として、適切なものを1つ選びなさい。
1 SWOT分析を用いて、住民意識や支援者の状況を把握する。
2 P市の全戸訪問を行い、セルフネグレクトの可能性がある世帯を把握する。
3 Mさん家族に対応した支援ネットワークの形を変えず、他の地域課題にも対応していく。
4 P市全域を対象として、見守りボランティアを募る。
5 メーリングリストを活用して、クライエントの個人情報を迅速に共有する。
選択肢1が正解です。
SWOT分析とは、「強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)」の頭文字から命名されたフレームワークです。
第25回 問題68
次の記述のうち、社会調査におけるオプトアウトの説明として、正しいものを 1つびなさい。
1 外部との経済的な利益関係等によって、研究が適正に行われないことを指す。
2 調査対象者に研究の目的やリスクなど十分に説明を行い、同意を得ることを指す。
3 調査対象者の既存の個人情報を調査で利用することについて、本人に拒否の機会を保障することを指す。
4 調査対象者の心的外傷に触れる質問をすることで、調査対象者の精神的負担が生じることを指す。
5 調査対象者の人格や尊厳を傷つけるような言動や行為になっていないか、常に意識することを指す。
選択肢3が正解です。
次の記事
次は、コンフリクトについて。
コメント