発達心理学に関する発達理論を提唱した3名の人物を知りましょう。
エリクソン
エリクソン(Erikson,E.)は8つの発達段階を設定しました。
年齢 | ライフサイクル | 発達課題 | 心理社会的危機 | 獲得できる力 |
---|---|---|---|---|
0~1歳 | 乳児期 | 信頼感 | 不信 | 希望 |
1~3歳 | 幼児期前期 | 自律性 | 恥・疑惑 | 意欲、意思 |
3~6歳 | 幼児期後期 | 自発性、積極性 | 罪悪感 | 目的意識 |
7~11歳 | 児童期 | 勤勉性 | 劣等感 | 有能感 |
12~20歳 | 青年期 | アイデンティティ | アイデンティティの混乱 | 忠誠心 |
20~30歳 | 成人期初期 | 親密性 | 孤独、孤立 | 愛 |
30~65歳 | 成人期 | 生殖性 | 停滞 | 世話 |
65歳~ | 老年期 | 自己統合感 | 絶望・嫌悪 | 賢さ、英知 |
特に重要なのは青年期です。この時期にアイデンティティを確立することはしっかり押さえましょう。
ピアジェ
ピアジェ(Plaget,J.)は4つの発達段階に分けました。
年齢 | ライフサイクル | 発達段階 |
---|---|---|
0~2歳 | 感覚運動期 | 対象の永続性 |
2~7歳 | 前操作期 | 自己中心性、保存性未発達、アニミズム的思考 |
7~11歳 | 具体的操作期 | 保存性獲得、脱自己中心性 |
11歳~ | 形式的操作期 | 抽象的思考 |
ヴィゴツキー
ヴィゴツキーと言えば、発達の最近接領域です。
「1人でできること」と「1人でできないこと」の間にある「支援があればできること」、この領域が発達の最近接領域であり、この領域にアプローチすることが支援者にとって重要なことです。
過去問
第25回 問題11
次のうち、青年期の発達課題は、同一性(アイデンティティ)の確立に特徴づけられると規定した人物として、正しいものを1つ選びなさい。
1 エリクソン(Erikson,E.)
2 カプラン(Caplan,G.)
3 ピアジェ(Plaget,J.)
4 フロイト(Freud,S.)
5 ハヴィガースト(Havighurst, R.)
選択肢1が正解です。
第19回 問題11
発達と心理に関する理論や学説と、それらと関係が深い人物に関する次の組合せのうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 発生的認識論 —– エリクソン(Erikson, E.)
2 対人関係論 —– ハヴィガースト(Havighurst, R.)
3 成熟優位説 —– サリヴァン(Sullivan, H.)
4 心理社会的発達理論 —– ピアジェ(Piaget, J.)
5 愛着(アタッチメント)理論 —– ボウルビィ(Bowlby, J.)
1 発生的認識論 —– エリクソン(Erikson, E.)
誤りです。これはピアジェです。
2 対人関係論 —– ハヴィガースト(Havighurst, R.)
誤りです。これはサリヴァンです。
3 成熟優位説 —– サリヴァン(Sullivan, H.)
誤りです。これはゲゼルです。
4 心理社会的発達理論 —– ピアジェ(Piaget, J.)
誤りです。これはエリクソンです。
5 愛着(アタッチメント)理論 —– ボウルビィ(Bowlby, J.)
これが正解です。ボウルビィの愛着理論は社会福祉士ブログから。
次の記事
次は、災害時の心理的支援について。
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