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【ソーシャルワークの援助関係】バウンダリーって何?

ソーシャルワークの援助関係 【新カリ】ソーシャルワークの理論と方法
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援助関係いろいろ

ラポール

ラポールは、フランス語の「橋をかける」という意味から、「心と心が繋がっている状態」「相手と親密な関係」「信頼関係」を意味します。

パートナーシップ

パートナーシップとは、援助者と被援助者がお互いを重要なパートナーとして捉え、共に課題に取り組む関係性を表します。

アタッチメント

アタッチメントは、「愛着」「くっつく」という意味で、愛着障害のことをアタッチメント障害といったりします。親子間の愛着や、クライエントが支援者に依存している状態を表す用語です。

転移、逆転移

クライエントが支援者に対して向ける感情や考えを精神分析では転移と言います。

逆に支援者がクライエントに向ける感情を逆転移と言います

カリスマくん
カリスマくん

転移や逆転移は精神分析の概念だね。

パターナリズム

パターナリズムは、強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益のためだとして、本人の意志は問わずに介入・干渉・支援することです。

父権主義や温情主義などとも言われますが、父親が子どもに対して良かれと思って子供の意見を聞かずに物事を決めること、医者が患者の意見を聞かずに治療方法を決めたり、というのもパターナリズムの一例です。

福祉の現場でもパターナリズムは横行しています。そもそも施設に入所している利用者さんは、自分で入りたくて入所しているのでしょうか。周囲の人間がその方が良いからと、本人の意思を無視して本人のためだとして決めているのではないでしょうか。コロナ禍で利用者さんがマスクの着用を嫌がっても、本人のためだとして無理やり着用してもらったり、すべてパターナリズムです。

パターナリズム
カリスマくん
カリスマくん

パターナリズムの対義語はマターナリズムで、相手の同意を得て寄り添いつつ決めていくことだね。パターナリズムは英語のパターンとは何の関係もないからね。

バウンダリー

バウンダリー(boundary)とは、自分と他者を区別する境界線を意味する言葉です。心理学や精神医療の分野では、自分と他者を区別する心の境界線として用いられます。

バウンダリーが曖昧になると、みんなも自分と同じ感じ方をするという思い込みや、NOと言わなければならない場面でNOと言えない等の状況が生じます。

対人援助職にとってクライエントとのバウンダリーが曖昧になることは致命的です。

バウンダリーを保つには、自分と他者を区別する境界線を意識し、信頼と尊重に基づく関係性を築くことが大切です。

過去問

第27回 問題28

地域活動支援センターで精神保健福祉士の実習を行っている学生Aさんは、利用者Bさんとの関係形成を進めている。Bさんから「友人ができなくて寂しい」と聞き、自分もそのような経験があって悩んだことを自己開示した。その日の実習を終え、帰り支度をしていると、Bさんから声を掛けられ「私と似たような経験をしているAさんなら、私のことを分かってくれる。友達になってほしい」と言われた。
AさんはBさんから信頼されているのだと思い「実習中ならいいですよ」と答えた。次の日、Bさんから「今日から友達ね」と声を掛けられた。Aさんは昨日の対応で良かったのか心配になり、実習指導者のC精神保健福祉士に相談すると「専門的援助関係について、改めて考えていきましょう」と指導を受けた。
次のうち、C精神保健福祉士がAさんに指導した内容として、適切なものを1つ選びなさい。
1 バターナリズム
2 非審判的態度
3 バウンダリー
4 ナチュラルサポート
5 役割拘束

選択肢3が正解です。

第22回 問題104

U精神科病院に勤めるA精神保健福祉士は、担当患者のBさんへの支援が思うように展開できないでいた。Bさんは、障害年金と親の多額の遺産金で暮らしているが、「お金がない。生活保護を受けられないか」と何度も訴えていた。A精神保健福祉士は、Bさんが他の患者にお金を貸したり、欲しいものをすぐに買ったりして無駄遣いをしているのに生活保護を受けたいと主張することを好ましく思っていなかった。そのため、どうしてBさんが同じ主張を繰り返すのかについて、その背景に何かあるかもしれないということは気になっていたが、いつも一方的な態度をとるBさんを受け入れられず、「遺産金があるので、生活保護を申請することは難しい」と繰り返し説明していた。次のうち、A精神保健福祉士が抱く倫理的ジレンマとして、適切なものを1つ選びなさい。
1 自己決定とパターナリズム
2 専門職的価値と個人的価値
3 バウンダリーとクライエントの利益
4 クライエントの利益と所属機関の利益
5 秘密保持とプライバシー

選択肢2が正解です。個人的価値「無駄遣いをしているのに生活保護を受けたいと主張することを好ましく思わない」と、専門職的価値「背景に何かあるかもしれない、精神保健福祉士専門職としての対応」との間の倫理的ジレンマです。

第19回 問題21

精神科病院を退院したAさんは、次第に昼夜逆転した生活となり、バランスの取れた食事もできていない状況にあった。精神科病院のB精神保健福祉士は、受診時にAさんと相談室で面接を行い、生活のリズムを整えることがAさんのために必要だと考え、デイケアの利用を勧めた。しかし、Aさんは、「デイケアには行きたくない。自分は退院しているし、やりたいことがある」と語った。B精神保健福祉士はAさんの思いを聞きつつも、Aさんの生活に不安を感じ、これからどのように関わっていけばよいか悩んだ。

次のうち、B精神保健福祉士が抱く倫理的ジレンマとして、適切なものを1つ選びなさい。

1 クライエントの利益と所属機関の利益
2 秘密保持とプライバシー
3 自己決定とパターナリズム
4 バウンダリーとクライエントの利益
5 専門職的価値と個人的価値

選択肢3が正解です。「デイケアには行きたくない」という自己決定と、「デイケアで生活のリズムを整えることがAさんのために必要」というパターナリズムの間での倫理的ジレンマです。

第26回 問題30、31、32

次の事例を読んで、問題30から問題32までについて答えなさい。
〔事  例〕
L精神保健福祉士は、精神障害者を主な利用者とする就労継続支援B型事業所で働いている。作業が終わると利用者数人が集まり、人付き合いや生活上の困りごと、夢や願いなど様々なことを互いに話し合っていた。その話し合いの場は徐々に広がりを見せ、他の事業所の利用者も加わるようになっていった。L精神保健福祉士は、その活動の代表となったMさんから話し合いの場所について相談を受け、公民館を紹介した。しばらくの間、L精神保健福祉士が会場予約を代わりにしていたが、Mさんたちは集まる時間や回数、ルールなどを決め、会場予約を含めて自分たちで運営するようになっていった。そして自分たちの活動に「α」と名前を付けた。(問題30)
ある日、L精神保健福祉士は、市の社会福祉協議会のA社会福祉士から「精神障害への理解と関わり」をテーマに市民を対象とした研修会の講師を依頼された。研修会でL精神保健福祉士は、精神疾患の発症頻度や症状、リカバリーの考え方などについて講義した。受講者からは、「精神疾患について初めて学ぶ機会を得た」「町内に障害者の事業所があるが、ほとんど交流がない」などの感想が述べられた。そこでL精神保健福祉士とA社会福祉士は、精神障害についての理解が地域ではなかなか得られにくく、見えない壁があると考え、次は当事者にも講師を担当してもらい研修会を企画しようと話し合った。
L精神保健福祉士が「α」のメンバーに相談したところ、自分たちの経験を発信する機会にしたいと賛同が得られた。「α」のメンバーとL精神保健福祉士は、地域への発信の内容や方法をそれぞれの立場から学び合い、皆で考え準備を進めた。(問題31)
半年後に「α」のメンバーが講師に加わった新たな研修会を開いた。研修会後、受講者から、「同じ地域社会の中で共に生活している人だと感じた」「一緒に町内のイベントなど何かをやれそうに思う、やってみたい」などの感想が寄せられた。(問題32)

問題30  次のうち、この活動を表すものとして、適切なものを1つ選びなさい。
1  当事者研究
2  リカバリーカレッジ
3  セルフヘルプグループ
4  元気回復行動プラン
5  ソーシャルファーム

選択肢3が正解、自助グループです。

問題31  次のうち、ここでのL精神保健福祉士の関わりを表すものとして、適切なものを1つ選びなさい。
1  ナチュラルサポート
2  パートナーシップ
3  ボランティア
4  コンシューマー・イニシアティブ
5  チャリティ

選択肢2が正解です。パートナーシップは援助者と被援助者がお互いを重要なパートナーとしてとらえ、援助目標の達成のために協働する関係性です。

問題32  次のうち、L精神保健福祉士の一連の関わりの背景にある理念として、適切なものを2つ選びなさい。
1  ソーシャルインクルージョンの実現
2  メインストリーミングの保障
3  インテグレーションの確立
4  バリアフリーの推進
5  アクセシビリティの向上

選択肢1と4が正解です。

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次は、スーパービジョン&コンサルテーションについて。

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