バイオ・サイコ・ソーシャルモデルとは
バイオサイコソーシャルモデル(BPSモデル)は、1977年に精神科医のジョージ・エンゲル(Engel,G.L.)が提唱しました。
バイオ(生物)、サイコ(心理)、ソーシャル(社会)の3つの側面から患者を包括的に捉えるモデルです。
もともとは精神疾患を持つ患者を捉えるモデルでしたが、今ではその他の疾患にも適用されています。
過去問
[事例] 精神科クリニックで働くB精神保健福祉士は、中学の養護教諭からの紹介で、嫌なことがあるとリストカットするというCさん(15歳、女性)のインテーク面接を行った。当日母親が付き添っていたが、はじめにCさんから話を聞いた。B精神保健福祉士がバイオサイコソーシャルモデルにのっとって、話しを聞く中で、Cさんはクラスの誰とも付き合いがなく、休み時間も机に伏していることや、摂食障害の傾向もあることが分かってきた。親については、「父親はいつも酔っている。母親は怒ってばかりなので何も話していない。今日も理由が何か分からずに来ている」という。B精神保健福祉士はCさんが話してくれたことをねぎらい、医師の診察につなげた。
第26回 問題33
次のうち、バイオサイコソーシャルモデルの視点でB精神保健福祉士が着目したこととして、適切なものを1つ選びなさい。
1 問題を親には言わずに抱えてきたCさんの強さ
2 自傷行為や摂食障害に見られるCさんの病理
3 学校でも家でも孤立し無力化しているCさんの状態
4 母親が怒ってばかりの家庭に育ってきたというCさんの物語
5 Cさんの心身の状態と学校や家庭での状態との相互関連性
選択肢5が正解です。Cさんの心身の状態(バイオ、サイコ)、学校や家庭での状態(ソーシャル)の3つの側面からアプローチします。
次の記事
次は、ソーシャルワーカーの専門性について。
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