パニック障害の概要
パニック障害(パニック症)は、場所や時間に関係なく突然起こる動悸、胸の痛み、めまいといった身体症状(パニック発作)が繰り返し生じる病態です。
厚生労働省のページには以下のように書かれています。
パニック障害は、突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作(パニック発作)を起こし、そのために生活に支障が出ている状態です。このパニック発作は、死んでしまうのではないかと思うほど強くて、自分ではコントロールできないと感じます。
このパニック発作が出たときに逃げられない状況や恥をかきそうな状況にいることに対する恐怖のことを「広場恐怖症(広場恐怖)」と言います。頻繁に続くと、公共交通機関や人前に出ることを避けるようになり、日常生活にも支障がでます。
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森田療法の創始者である森田正馬はパニック障害を神経症の一つのタイプとして「発作性神経症」と呼んでたんだ。
広場恐怖
パ二ック発作を経験した人が特定の場所や状況を避けるようになることを広場恐怖といいます。
過去にパニック発作が起きた場所に行くことで、「またあの発作が起きたらどうしよう」という強い不安が生じ(予期不安)、発作そのものへの恐怖だけではなく、「発作時にすぐに逃げ出せない」「他人に迷惑をかける」「死んでしまう」などの発作に関連した恐怖も含まれます。
発作が起きたときにすぐに助けを求められなかったり、逃げ出せないような電車やバスの中、人ごみ、会議などの場面を避けるようになり、閉所恐怖とも関連があります。
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広場恐怖といっても広場が怖いわけじゃなくて、特定の場所という意味だね。
過去問
第26回 問題3
- 次の記述のうち、パニック症におけるパニック発作の典型的な症状として、正しいものを1つ選びなさい。
1 動悸を感じる。
2 空虚感を認める。
3 興奮して走り出す。
4 大勢から注目を浴びることを避ける。
5 周囲からの視線が気になる。
1 動悸を感じる。
これが正解です。
2 空虚感を認める。
これは境界性パーソナリティー障害に特徴的な症状です。
3 興奮して走り出す。
このような症状はありません。
4 大勢から注目を浴びることを避ける。
これは社交不安障害に特徴的な症状です。
5 周囲からの視線が気になる。
これは回避性パーソナリティー障害に特徴的な症状です。
第21回 問題2
次のうち、パニック障害でみられる症状として、正しいものを1つ選びなさい。1 強迫行為2 体感異常3 幻視4 チック症状5 閉所恐怖
選択肢5が正解です。
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精神疾患はこれで終了、次はストレス総まとめです。
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