地域包括ケアシステムとは、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されるシステムです。
重度の要介護状態などが想定されていますが、高齢者だけが対象ではなく障害者や児童も含めた包括的なシステムです。
地域包括ケアシステムの仕組み
地域包括ケアシステムが効果的に機能するためには、次の「4つの助(自助・互助・共助・公助)」の仕組みが重要です。

自助
自助は、自分で自分を助けること、自分のことは自分でできるということです。
市場サービスの購入も自助に含まれます。
互助
互助は、家族や近隣住民、友人などの個人的な人間関係の中での助け合いのことです。
ボランティアやNPO、地域の自治会などの活動です。
共助
共助は、社会保険制度に代表される、制度化された相互扶助のことです。
年金、医療、介護などの制度です。
互助は制度化されていない相互扶助のことなので、互助と共助の違いを押さえておきましょう。
公助
公助は、社会福祉制度や生活保護制度など、公費(税金)で運営される制度のことです。

精神障害にも対応した地域包括ケアシステム
精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に向け、2017年度より、都道府県等自治体に対する補助事業(構築推進事業)と都道府県等自治体の取り組みを支援する委託事業(構築支援事業)の2つの予算事業が実施されています。

過去問
第28回 問題10
精神障害にも対応した地域包括ケアシステムに関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
1 入院医療を中心とした支援体制の構築が目指される。
2 医療保険制度の枠組みの中で完結することが目的である。
3 住まいの確保と居住支援が含まれる。
4 精神障害の有無や程度にかかわらず、安心して暮らすことが目指される。
5 支援を受ける者は介護保険制度の要支援認定が必要である。
選択肢3と4が正解です。
第17回 問題32(共通科目)
地域包括ケアシステムに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 高齢者を対象としているため、障害者や子どもについては対象として想定されていない。
2 団塊の世代が75歳となる2025年を目途に、専ら認知症高齢者に対する在宅医療システムの充実を目指している。
3 地域包括ケアの概念は, 「医療介護総合確保推進法」における介護保険法改正 (平成27年4月施行) において、初めて法的根拠が与えられた。
4 自助、互助、共助、公助から構成されるが、公助を中心としたシステム構築が必要であるとされている。
5 住まい・医療・介護・予防・生活支援が地域の特性に応じて、一体的に提供されるシステムの構築を目指している。
1 高齢者を対象としているため、障害者や子どもについては対象として想定されていない。
間違いです。障害者や子どもも対象として想定しています。
2 団塊の世代が75歳となる2025年を目途に、専ら認知症高齢者に対する在宅医療システムの充実を目指している。
間違いです。専ら認知症高齢者ではありません。
3 地域包括ケアの概念は、「医療介護総合確保推進法」における介護保険法改正 (平成27年4月施行) において、初めて法的根拠が与えられた。
間違いです。2011年の介護保険法改正の時です。
4 自助、互助、共助、公助から構成されるが、公助を中心としたシステム構築が必要であるとされている。
間違いです。公助ではなく「自助」「互助」の果たす役割が大きくなることを意識した取組が必要とされています。
5 住まい・医療・介護・予防・生活支援が地域の特性に応じて、一体的に提供されるシステムの構築を目指している。
これが正解です。
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次は、5種類の社会保険制度について学びます。



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